DEBACLE PATH - Vol.1 BOOK

・DEBACLE PATH - Vol.1 BOOK 税込1,296円 (Gray Window Press)
EL ZINEでの寄稿でその名をよく目にするであろう人物で、無我, TECHNOCRACY, VOCO PROTESTA, etcのハードコア・パンク・バンドにも在籍していた鈴木智士氏が発刊したパンク・ファンジンの第1号です。この書は、BOYでは取り扱わない類のヤツではないか?と勝手に思ってる人もいるかなー、とこっちも勝手に想像してニヤけてたりしたのですが、どっこい、鈴木氏は友人の少ないワタクシ大倉の数少ない飲み友達(と、自分は勝手に思ってるんだけど、大丈夫かな?)でもあります。
「パンクはSEX PISTOLSから始まったものではあるけど、一方でハードコア・パンクは政治的な側面も絶対に無視することはできない」という大前提のZINEで、一言で言えば完全に左寄りの書です。自分の経験上、「右でも左でもない」って言ってる人は大体が右だったと思うし、自分自身を考えたら右なのか左なのかもわかってないほど無知なのですが、とにかく鈴木氏の問題提起する姿勢には非常に共感しています。MDCシンガーDave Dictor氏自伝抜粋の章のFat Mike氏(NOFX)とのやりとりとか最高ですので、イージーな書ではありませんが、まずはとにかくパンクが本当に好きないろんな人に読んでもらいたいです。
Debacle Path (ディバクル・パス) zine vol.1
A5版 143ページ
■小特集:日本のポリティカル/アナキスト・ハードコア・パンクを回顧する
インタビュー:
・大局を見極めろ!/マイク 小林(Power of Idea、Tribal War Asia, ABC Partisan Gig)
・パンクっていうのは自主独立/松原 弘一良(Mobsproof/F.F.T. label、Argue Damnation)
・世の中で起こっている悲惨な現実を肌身で感じたくて/松井 達浩(Result、無我)
・DIYは搾取される側の反逆の作法/植本 展弘(Voĉo Protesta)
寄稿:
・ナショナリズム批判と、パンク文化に於けるその諸相/黒杉 研而(Voĉo Protesta、ATF、Deformed Existence)
■現世界より
・〔イタリア〕トリノのスクウォット事情/しろー
・〔フィリピン〕麻薬戦争に抗する自律的行動について/チュン・バンディド
■エッセイ・記事:
・絶対兵役拒否宣言 NEVER SAY DIE! ①「草木は人間をゆるすのか」/モブ・ノリオ
・Antisect小史 ――昔のAntisect, 今のAntisect/鈴木 智士
・春、夏、秋/デイヴ・ディクター(MDC、『MDC あるアメリカン・ハードコア・パンク史 ―ぶっ壊れた文明の回想録』より)
・ボブキャット・ゴールドスウェイトはパンク・コメディアン/鈴木 智士
■レビュー(音源, 書籍)
・assembrage/Swarrrm -Split /鈴木智士
・The Sperm - Shh! /久保 景(Deformed Existence)
・Okkyung Lee - Dahl-Tah-Ghi、ゆれつずける/Zombie Nonhuman - Split /Terroreye(Kaltbruching Acideath)
・正しさと悪の間で ―ラジスラフ・フクス『火葬人』/堀 エマソン
・Bikini Kill再結成とパンク・ノスタルジー/A.K. アコスタ
■Art: Allyson Mellberg-Taylor, Jeremy Seth Taylor